Once Bitten,Never Shy~観ないで死ねるか!~

劇場鑑賞作品について言いたい放題。少し毒入り。

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シン・シティ

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「この街では、愛さえも闘い」
お楽しみ度 ☆☆☆☆☆

 クエンティン・タランティーノと並んであたしの師匠、ロバート・ロドリゲス監督が、フランク・ミラー原作のアメコミを、原作者の彼と共同監督したこの作品。ロドリゲス隊隊長としては、万難排してでも観に行かなきゃならないでしょ。ホントなら、公開初日に観に行きたかったんだけど、生憎初日は映画の日。いつでも1,000円で映画鑑賞できるあたしとしては、わざわざ混雑している日になど観に行きたくないやい。公開初日に観ないでそれでも隊長かい!ってツッコミはご勘弁を(汗)。

 で、結局公開2日目のご鑑賞と相成りました。いや~、マジでサイコー!さすがはロバート・ロドリゲス監督だ。モノクロの映像を基本としながら、局所局所に挿入されて対照的に上手い具合に映える赤、緑がかったブルー、ブロンド、黄色などのカラー。まさに最新のデジタル技術を駆使してこそできるクールで斬新な映像世界にまずは惹き込まれる(元々ロドリゲス監督ってタランティーノと違い、デジタルの良さを把握している人で、それを上手く活用する術に長けている人だからね)。

 しかもオムニバス形式の3つのストーリー、それぞれキャラが立っていて、些か古典的ともいえるが、女を守るために命を懸ける男たちの姿に感嘆(一方の女たちも強いぞ!)。これぞハードボイルド!オリジナルのアメコミは読んだことがないんだけど、これでもかといわんばかりに徹底的にバイオレンスで、クールな作品。オマケに信じられないくらいの豪華キャスト(当初ジャッキー・ボーイにはジョニー・デップが、イエロー・バスタードにはレオナルド・ディカプリオが候補として挙げられていたとか)。いちいち挙げるのはメンドーなので(笑)挙げないけど、こうした連中がコミックとロドリゲス監督に惚れ込み、集結したというのが嬉しい。

 そもそもロバート・ロドリゲスという人は、監督、脚本、音楽等、基本的になんでもすべて自分でこなす人なんだけど(そういう意味でも脚本を他人が担当した「パラサイト」は、彼の色が出ていない失敗作だったと思う。あ、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」は別よ。なんたって脚本はタラちゃんですから(笑))、今回はこのアメコミの世界観をスクリーン一杯に広げるためにも原作者のフランク・ミラーを必要とし、彼を共同監督に迎えんがために、1本の作品に2人の監督というのは規約違反だという全米監督協会すら脱退したわけで、そこまでしてもこの作品を撮りたかったというロドリゲス監督の心意気がビシバシ伝わってくる1本だ。

 ということで、全米監督協会を脱退しちまえば、監督が3人になろうが関係ないってことで(爆)、今回特別監督として参加した我らが(笑)タラちゃん。「KILL BILL Vol.2」の音楽をロドリゲス監督が1ドルで担当してくれたお返しに、彼も1ドルの報酬で引き受けたというのが彼らしい(笑)。

 彼は2つ目のエピソード、ドワイトがジャッキー・ボーイの死体を運搬するシーンを監督したらしいが(あの傷口パックリいきながら死体が喋るって、スゴク笑えるんですけど(笑)。しかもデルトロ兄ぃが思い切りハマってるしね。オマケに、さすがはデジタル技術で、パンフによると、あのシーンはリンゴ箱に座っての撮影だったらしい(笑))、てっきりその前、シェリーのアパートメントでドワイトとジャッキー・ボーイが対決するシーンも担当したのかと思った。だって、トイレの便器に顔突っ込むシーンで「KILL BILL Vol.2」のザ・ブライドとエル・ドライバーの一騎打ちシーンを思い出したんだもん(笑)。つうか、そんなワンパターンなことはしないか、あのタラちゃんは(苦笑)。で、彼の担当したシーンとは関係ないが、これまたパンフによると、ミホが振り回していた刀って、服部半蔵ソードなんだってね~!

 ちなみに既に続編の制作も決定しているらしく、この作品自体もう一度観たいが、続編も早く観たいぞ!今度はどんなエピソードが描かれるのか、今から楽しみでしょうがない。

2005/10/02@新宿ミラノ座
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  1. 2005/10/03(月) 23:11:11|
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サイドウェイ

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「カリフォルニア、ワインロード。人生が熟成していく贅沢な寄り道・・・」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 2004年度のアカデミー賞で脚色賞を受賞したこの作品、巷では"ワイン云々"という宣伝のされ方をしていることもあり、ワインの薀蓄映画か?ワイン通でなければ楽しめなかったりするのか?などと、要らぬ心配をして鑑賞に二の足を踏んでいる人もいるかもしれない。しかし、そんな心配はまったく無用で、ワインどころかアルコールをまったく飲らないあたしですら十二分に楽しめた、ほろ苦さとコミカルさとが同居する、大人のドラマに仕上がっていると思う。確かにワインをキャラクターたちの人生になぞらえて語られるシーンはあるものの、それはあくまでもストーリー進行上の"小道具"に過ぎないと思うし、ハッキリ言ってワインの薀蓄など、あたしは聴き飛ばしてました(爆)。

 物語は、離婚の痛手から未だに立ち直れない小説家"志望"の英語教師マイルスと、彼の親友で落ち目の俳優、そして結婚を一週間後に控えたジャックとが、ジャックの独身最後の旅行とばかりにカリフォルニアのワイナリーへの旅に出て、その旅の過程で自分を見つめ直すというもの。一言で言うと中年男ふたりのロードムービーという、非常にシンプルで地味な雰囲気もあるが、これがまた味わい深いんだな。この雰囲気は若者の旅では絶対に出せないと思うぞ。

 それにしてもポール・ジアマッティ演じるマイルスの情けないダメ男キャラは群を抜く。ルックスも今イチ、仕事も今イチ、オマケに旅の途中で立ち寄った実家の母親のヘソクリをくすねてみたり、小説家志望として出版社に原稿を持ち込むも、その夢は叶えられそうにない。それ故完全に自信を失い、当然そんな自分のことが大嫌いでウダウダし、元妻には未練たっぷり。でも、ことワインの話になると止まらないという、「なんかこういう奴っているかも。」と思わずにはいられない。そんな彼と対照的なジャックとの旅の中でもそういったモヤモヤした気持ちを抱えたままだから、ジャックのペースに巻き込まれ、思わず癇癪を起こして何かにつけいい加減で楽天的なジャックと衝突するのは必然。

 だけど、昔からの知り合いのマヤ(彼女を演じるヴァージニア・マドセンって、マイケル・マドセンの妹だったのね!知らなかった~)と再会し、当然ワイン談義に花が咲くというのもあるのだけれど(レストランで、マイルス、ジャック、マヤ、そしてステファニーの4人が食事をしながらワイワイと語り合うシーンが大好き)、彼女と過ごす日々の中で自身を見つめ直し、振り返り、諸々のものと折り合いをつけ、少しは自信を取り戻せるかな~と思ったら、そこにも紆余曲折が入り込んだりして、「人生って、やっぱりそう上手くはいかないんだよな~。」と、マイルスが大事に取っておいたワインをファミレスかなんかで開けてしまってヤケ酒をあおるシーンになんともいえないほろ苦さを覚えたりして。だけど、そこは大人のふたりですから、マイルスがマヤに渡しておいた彼の小説に対する、彼女が留守電に残したメッセージに、なんだか温かいものを感じたりもする。そんなマイルスがひとつの決心をして迎えるラストシーンのあのカットは、ささやかな未来へと続く希望の光が感じられ、とても印象深いものとなっている。モチロン、エンディングに至るまでのストーリー展開、キャラクターの人物描写、感情表現などが優れていなければ、取ってつけたようなラストになってしまうわけで、そうした意味からも、確かに地味かもしれないけれど、全体的に落ち着いたトーンの中で繰り広げられる人間ドラマにジワジワと胸に染み込む味わい深さというものが存在しているが故のあのラストなんだろうな~。あのようなエンディングを迎えるならば、タイトルどおり、真っ直ぐ走るばかりではない、こうした人生の"寄り道"も決してムダではないということか。

 ちなみに、"コミカルさ"という点では、ジャックがレストランのウェイトレスの家でお楽しみのところを彼女の旦那が帰宅して、全裸でモーテルに逃げ帰ってくる件や、彼に頼み込まれてウェイトレスの家にジャックの財布を取り戻すために侵入するマイルス、それを発見した旦那がこれまた全裸で追いかけてくるシーン、ジャックが結婚を一週間後に控えているということを隠してステファニーと付き合っていたことがバレて、彼女にボコボコにされたことを隠すために自動車事故を装って車を思い切りぶつけようとするシーンなどが印象的。それと、そのシーンでのサンドラ・オー演じるステファニーのキレ具合もサイコーだ。って、ここは笑うところではないのか?(笑)

2005/03/19 @@VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ
  1. 2005/07/16(土) 21:10:01|
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セルラー

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「見知らぬ部屋。見知らぬ男たち。最後の望みは、電話の向こうの見知らぬ人。」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 現代社会にケータイって、もうなくてはならないツールになっていると思うのだけど、この作品は、そのケータイを上手い具合に小道具として機能させた、見応えのあるサスペンス映画に仕上がっていると思う。

 ある日突然自宅に乱入してきた男たちに理由も分からずに誘拐され、監禁されたジェシカ。部屋にある電話も叩き壊されたものの、配線を何とか繋いでようやく繋がった先はお気楽な若者ライアンのケータイ。必死に助けを求める見ず知らずのジェシカの様子に尋常ではないものを察したライアンが、ジェシカの窮地を救おうと奔走する様。そこから次々と明らかになる事件の真相まで、一気に雪崩れ込むようなノンストップのハラハラドキドキ感がたまらない、なんとも秀逸な脚本をまずは賞賛したい。

 確かにジェシカの誘拐の切っ掛けとなった出来事、事件の真相などのネタは決して目新しいものではないし、どちらかといえば手垢のついたものだとは思う。しかし、この作品は、そういった使い古されたネタであっても、現代のツールであるケータイを通じて偶然事件に巻き込まれたお互い知らない者同士の、ケータイが切れたらジ・エンドというハラハラ感を楽しむ(?)作品だと思うので、そういった細かいことはまったくといっていいほど気にならず、逆にケータイを小道具として、よくもまあこういった使い古されたネタをここまで面白い作品に仕上げたな~という感の方が強い。

 ケータイでの通話だから、ケータイをそのまま警察署に持っていって警察官と会話することも可能だし、その一方で、捜査課のある4階では電波が悪くてケータイを持っていけなかったり、電池切れになりそうな危機感あり(ケータイ・ショップに押し入って、しっかり金を払って充電器を購入するとこなんてサイコー)、取引場所のビーチで、「取引相手はケータイを持っている奴だ。」な~んて敵役が指示しても、みんながみんなケータイを手に会話してるシーンなんかもクスリとさせられるし、クライマックスの格闘シーンでも、やっぱりケータイはマナーモードにしておかなきゃダメだよな~、なんて思ったり(笑)、ラストでビデオテープを破壊されて、どうなることかと思ったら、ナルホド、ああいう機能でしっかりカバーしていたのね、とか、エンドクレジットに至るまでケータイが上手い具合に小道具として機能している見せ方がとても上手いと思う。

 それから、前述したケータイ・ショップやビーチのシーンとか、リッキー・マーティン・ネタ、奪った車をレッカー移動先でもう一度パクるとか、警察署でライアンの話を聞いて、なにやらきな臭いものを感じて独自に捜査を進めるムーニーの顔のパックのシーンと彼が撃たれた後の「皮膚が壊疽を起こしているみたいだぞ。」っていうシーンとのリンクなどの小ネタでクスリとさせられるシーンが盛り込まれているのもいい感じだ。

 そして、ジェシカを演じるキム・ベイシンガーは、監禁先で、彼女の身にどのようなことが起こるのかあえて知らずに撮影に臨んだらしく、その恐怖感の表現はまさに"迫真の演技"という表現がピッタリだし(彼女が生物の教師であるという設定も、あるシーンの見事な伏線になっているんだよね~)、もしかしたら初のストレートな悪役かもしれないジェイソン・ステイサムのタフネスぶりも貫禄十分。さらには、今まではトホホな役回りが多いというイメージを抱いていたムーニーを演じるウィリアム・H・メイシーが、ここまで大活躍の渋い役どころを演じていたという点、実はこれが一番の収穫であったかもしれない(笑)、まさに拾いモノの1本でした。これが2週間の期間限定公開だなんて勿体無さ過ぎるぞ!

 でもさ~、繋がった電話の向こうで「誘拐されたの。助けて!」って言っても、そして、仮にそれが真に迫ったものであったしても、いわゆる"振り込め詐欺"が社会問題化している今の日本では、信用してもらえなくて成り立たないような題材だよな~などと、思わずスクリーンに向かって突っ込んでみたりして(笑)。

2005/02/26 @渋谷シネフロント
  1. 2005/07/16(土) 20:56:30|
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ステップフォード・ワイフ

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「ステップフォードの妻たちには、秘密がある。」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 男の立場から言って、もし自分の妻が気持ち悪いくらいに何でも自分に服従して、常に夫を立ててくれるような人間だったら。そして、生活する街がフレンドリーな住人に囲まれ、犯罪もない、それこそ理想郷のような街だったら・・・。な~んてことを考えてる人は、とりあへずこの作品を観てその雰囲気に浸り、そして今一度考えてみるのも悪くないかも(謎笑)。

 オリジナルは1975年に制作されたそうだが、未見なのでそれとの比較もできないし、原作本も残念ながら未読であるため、それとの比較もできない。しかし、オープニングでニコール・キッドマン演じるジョアンナが、TV制作の仕事をクビになり、ステップフォードの街に引っ越す切っ掛けを作るマイク・ホワイトの登場でいきなり掴みはOK。彼にはああいう"弱キャラ"が似合うかも(笑)。そんなこんなでジョアンナと夫のウォルターが引っ越してきたステップフォードの街、60年代を彷彿させる街並みとファッション、いつもにこやかな笑みを振り撒く夫人たちとメンズ・ソサエティなる団体でいつもなんかやってる夫たち。なんかいかにも作り物めいたその雰囲気にあたしもいかがわしさと違和感を感じたんだけど、その秘密を暴こうと躍起になるジョアンナとボビー、ロジャーの前に立ちはだかる"ステップフォードの壁"。そこに隠された秘密にミイラ取りがミイラに・・・。その顛末がコミカルに、そしてサスペンス・タッチでテンポよく描かれる。

 結局は(ネタバレ)→マイクが夫人たちの頭に埋め込んだマイクロチップで女性たちを操作していたのだけど、実はマイクもクレアが作ったロボット。失った夫と、クレア自らが理想とする夫婦生活を取り戻そうとして仕組んだこと。男が自分たちよりも優れた才能を持つ妻たちを支配下に置き、自らの理想郷を作り出そうとしていたはずが、実はそれは女が作り出した理想郷だったという皮肉。←(ここまで)なんともブラックな気がしなくもないが、前述したように、コミカルなタッチで描かれていくので、あまりヘヴィな印象は受けず、軽い感じで楽しめた。

 また、豪華俳優陣もそれぞれの個性を十分に発揮していて存在感バッチリ。ジョアンナを演じるニコール・キッドマンの"ステップフォード化"した後のゴージャスさをはじめとして、実はロボットでした、のマイクを演じるクリストファー・ウォーケン(ああいう役回りをやらせたら絶品。最後に彼の首がゴロリというのが妙に可笑しい)、サイコな感じがものの見事にハマっているクレアを演じるグレン・クローズ、最初のデレ~ンとしただらしなさ(彼女が着ていたDEEP PURPLEのTシャツ(しかもあのロゴは第5期と見た)に思わずニヤリ)と"ステップフォード化"したときのしゃんとした煌びやかさの変幻自在ぶりがお見事のボビーを演じるベット・ミドラーなど、ニコールの脇を固めるベテラン俳優たちにも拍手。でもさ~、男なんて、所詮は女の手のひらの上で転がされているくらいがちょうどいいと思うんだけどね(苦笑)。

2005/02/05 @VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ
  1. 2005/07/16(土) 17:35:56|
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酔画仙

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「酔ひて華やぐ神の筆」
お楽しみ度 ☆☆☆ 

 世の中は"韓流ブーム"らしいけど、そしたらこの作品にもっとスポットが当たってもいいんじゃないの?カンヌで監督賞を受賞し、韓国映画界でもソン・ガンホ、ソル・ギョングと並んで"別格"とされるチェ・ミンシクが主演し、韓国の国民的俳優であるアン・ソンギが脇を固め、「ラブストーリー」や「永遠の片想い」のソン・イェジンの映画初出演作品だということでも分かるとおり話題性十分。悪いけど、チェ・ミンシクやアン・ソンギの前では"四天王"だかなんだか知らないが、そういう連中などまだまだケツの青い"ガキ"同然。にもかかわらず、大々的な話題にもならずにひっそりと公開されて、岩波ホールでの上映の割には比較的上映期間も短い感じ。もっとも、結局現在の日本における"韓流ブーム"など、麻疹みたいな一時的な、所詮は底の浅いものだと思っているし、こうした芸術的な作品に、流行りモノに飛びついてる"だけ"のオバハン連中に大挙して来られても迷惑なだけだから(爆)、心から韓国映画を愛している人に観てもらえればそれでいいと思うけどね。

 な~んて、のっけから「テメェ喧嘩売ってんのか!?コラ!」と言われそうな暴言かましてスイマセンなんだけど(汗)、19世紀の朝鮮時代末期に筆一本で宮廷画家にまでのぼりつめ、"朝鮮時代三大画家"と称される実在の画家、チャン・スンオプの人生、そして時代の流れに翻弄され、苦悩するその姿を、チェ・ミンシクが抑制の効いた演技ながらも存在感たっぷりに演じている。彼にはやはりこういう役が似合うね。

 それにしても、歴史上も謎に包まれている部分があると言われているこのチャン・スンオプという画家の生き様、一度筆を握れば腕は超一流、だけど"酒と女なしには絵を描けない"と言われたその放蕩な生き様、だけど、せっかく描き上げた絵も結局は人々の名誉、虚栄心を満たすために利用され、ジレンマに陥り苦悩し、だけど酒代のためにはやっぱり絵を描かなきゃならないし、そして悩みながらまた酒と女に溺れていく様、そして、時代の流れに翻弄され、逃亡と放浪を繰り返し、やがて同じく時代の流れに飲み込まれ、隠遁生活を送っていた彼の師であるキムとの再会(泣き崩れるスンオプの姿が印象的だ)、最後に姿を消し、仙人になったとも言われる謎に包まれたままのラスト、天才にありがちな、世間の仕組みに適応せず、傍から見るとメチャクチャな人生。だけど、彼に関する残された少ない記録を元にその人生を再構築するとこうなるのかと、なにやら感慨深いものがある。

 それから、この作品で使われている美術品の類は、どうやら本物を使用しているらしく、そうしたものが居並ぶ映像的な美しさもこの作品のひとつの見所であろう。もっとも、あたしには美術品を見る目が欠如しているので、さながら"豚に真珠"という話も(冷汗)。

2005/01/23 @岩波ホール
  1. 2005/07/16(土) 17:34:01|
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