Once Bitten,Never Shy~観ないで死ねるか!~

劇場鑑賞作品について言いたい放題。少し毒入り。

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乱歩地獄

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「夜にも美しいスウィートな地獄」
お楽しみ度 ☆☆☆

 ずいぶん前に知り合いの女優さんからこの作品に出るということを聞かされていて、しかもそれが実相寺昭雄監督がメガホンを取る「鏡地獄」だということで、公開を楽しみにしていた。

 作品の構成は映像化するのが難しいといわれた江戸川乱歩の作品をオムニバス形式で4本。どれもエロチックな雰囲気を漂わせつつ、"愛"(究極の愛と言っていいのかどうかは分からないけど)が描かれている。

 正直1本目の「火星の運河」はよく分からなかったので(汗)飛ばすとして、2本目の知り合いの女優さんが出演している「鏡地獄」が一番分かりやすかったかな。

 鏡の魔性に見入られ、関わった女性を次々と殺していく美青年(成宮クン、「ごくせん」に出ていたときからかなり成長したよね~)と、その彼の罪を暴こうとする名探偵明智小五郎。鏡が嫉妬するから女性たちを手にかけるって、そこにあるのは紛れもなくゾクリとする狂気。

 因みに彼女の出番は少しだけだよ、ということで、事前にどのあたりに出ているのか確認してからの鑑賞と相成ったのだけど、あれなら言われなくてもしっかりと分かりましたよ。鏡がテーマだけに鏡越しに喋る彼女、確かにいつもの彼女と雰囲気は違うけど、彼女の友だちが言ったという"アンニュイ"だったかどうかは、"?"でしたな(笑)。でも、セリフも結構あったし、エンド・クレジットにもしっかりと名前がクレジットされていた。それにしても、成宮クンに縛られて蝋燭垂らされいたぶられる役ぢゃなくてよかったよ(汗)。

 最初の「火星の運河」を始めとして他の3本が些か分かりづらい作品だっただけに、実相寺昭雄監督のこの作品の分かりやすさが光りましたな。でも、クレジットされていた市川実日子がどこに出ているのか分からなかったのだけど、ナルホド、明智の妻がそうだったのね。

 3本目の「芋虫」は、松田龍平のこれまた色香漂う歪んだ愛を描きつつ、大森南朋の、特殊メイクと両手両足がない、まさに芋虫のごとき造形美(?)がよくぞここまでという意味で一番印象深かった。ちなみに、韓英恵は、あれ小林少年ですか?

 ラストの「蟲」は、女優に一方的な思いを寄せるストーカー・タッチの浅野忠信を、一瞬前2作同様明智センセだと思ってしまったぞ(汗)。思いを寄せる女性を手に入れるために起こした行動、そこにあるのもまた狂気と言っていいだろう。それにしても、緒川たまきもよくぞここまで"汚れ"に近いことをやってくれました。この人の女優魂も尊敬。

 とまあ、全編通して配役の妙というか、よくあそこまでやるよな~というのがスゴク面白かった。でも、作品としては、良くも悪くもグロテスクというか観ていて疲れたというのが正直なところかも(苦笑)。

2005/11/12@シネセゾン渋谷
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  1. 2005/11/14(月) 20:51:07|
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ランド・オブ・ザ・デッド

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「これが最後。これが究極の"ゾンビ"!!」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 ゾンビ映画ってほとんど観ないあたしだけど、ジョージ・A・ロメロ監督といえば、ゾンビ映画のパイオニア、ということくらいは知っている。そんなロメロ監督がゾンビ映画の最終形とも言うべき作品を撮ったときけば、これはゾンビ映画のファンでなくとも興味をそそられる。この作品を観た日は、その前に「容疑者 室井慎次」を観たのだけど、それぞれの劇場における人口密度はほぼ同じ、というか、下手するとこっちの方が高かったかも(笑)。郊外のシネコンでも集客力があるのだから、都心では大変なことになってたりして(笑)。

 ストーリーは、何故ゾンビが、なんていう前置きはなしで、いきなりゾンビが溢れ出る。もうここは細かい理屈は抜き。スクリーン一杯に溢れるゾンビたち。しかも、シネコンのデカいスクリーンなモノだから、かなりキてたね~(笑)。そこから始まるゾンビvs人間のバトル、そしてそこに挿入される金持ちが集う要塞都市のタワーの中で安穏と暮らす、街を牛耳るカウフマンvsその傭兵チョロという、人間同士の争い。そこのは持つ者と持たざる者との対比が描かれている。

 しかし、やはりこの作品の肝は人間vsゾンビの限りなき戦いだろう。人間を喰らい、ノロノロと歩き回るゾンビたち。ドンドン増殖していくものの、最初はやられっぱなしだったゾンビたちが、学習するがごとく進化を遂げて、銃の扱いを含めて物事に適応していく様は圧巻。タワーを囲む川を渡って街中へ入り込むことなどできないと思われていた彼らが、川に飛び込んで川を渡るシーンで空中から描かれる多数のゾンビの群れは、「妖怪大戦争」の妖怪120万匹に匹敵、いや、あちらはCGだった分、こっちの方がリアルでもの凄いインパクトだった(笑)。ゾンビを殺らなければこっちが殺られてしまうわけで、とにかくひたすら倒すしかない、そのエンドレスなバトルの展開に息を呑む。ある意味こうした奇を衒うことなく正統的な(?)ゾンビ映画だからこそ、デニス・ホッパーのようなベテランや、アーシア・アルジェントやジョン・レグイザモのような個性派俳優たちも参加をするのだろう。

 ↑で"限りなき戦い"と書いたけど、ラストでひとまず戦い済んで日が暮れて、街から脱出して北へ向かうライリーたちと行き場を求めて彷徨うゾンビたち。彼らがまたどこかで交わることがあるのか、また、街に残った連中とゾンビたちがまた一戦交えるのか、興味が尽きない。

2005/08/27 @TOHOシネマズ府中
  1. 2005/08/28(日) 21:59:53|
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容疑者 室井慎次

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「He's black?」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 「踊る大走査線」のスピンオフ企画第二弾は、室井管理官を主役に据えた、同じくスピンオフ企画第一弾の「交渉人 真下正義」の軽さとはガラリと雰囲気の違うシリアスな内容だ。オープニングでいきなり拘置所内の室井の姿が登場するという点からも、本家の「踊る大走査線」シリーズとはやや趣をことにしている、ある意味異色の作品と言っていいのではないだろうか。あくまでも観ていて"楽しさ"のみを求めた場合はややキツイ部分もあるのではないかと思うものの、そういった理屈云々は抜きにして、従来のお馴染みの顔ぶれや、その他の今回の作品に集まった豪華出演陣の共演を楽しむという視点に立てば、十分楽しむことはできるだろう。

 今回は室井が主役だけに、室井が刑事告訴されたことを切っ掛けにして噴出する警察組織内部(警察庁と警視庁)のパワー・ゲーム。いかにも官僚的なその組織構造なんかがクローズ・アップされているのも、警察組織の中心にいる室井だからこそ。相変わらずかなり誇張されているとはいえ、そもそもこの「踊る~」シリーズは、そういった警察のお役所体質を面白可笑しく描こうとしている側面もあるわけで、いかにも、といった感じだ。

 また、今回は今まで自らのことをほとんど語らなかった室井自身が、自らの学生時代の過去についてその心情を訥々と語る、彼の人間臭さが意外というか、新鮮だったりして、ドンドン追い込まれてドツボにハマっていく彼が苦悩する姿、彼の過去のことを触れられた途端に逆上して感情を露にする姿も含めてその内面を描き出しているいうのが非常に興味深かった。従来の正義を貫こうとするカッコよさだけでなく、そういった内面を押し出すことで、またキャラクターに深みを与えることも可能なわけで。その点では成功を収めたといっていいだろう。
 
 さらに、シリアス一辺倒ではなく、拘置所に面会に来た"スリー・アミーゴズ"の掛け合いが、この作品中唯一の笑いをもたらしてくれる。さりげなく真下と雪乃の結婚式の話題を出したり、青島の言葉を代弁したり、和久さんの名前を出したり(ここはなんか哀しかったな~)、その上でいつものノリ。ハッキリ言えばあのシーンだけが浮いているんだけど(苦笑)、それでも"緊張と緩和"というか、やっぱり彼らなくしては「踊る~」シリーズは成り立たないというのがよく分かった。

 それにしても、沖田と新城が完全に毒を抜かれたというか、沖田なんて「踊る大走査線 THE MOVIE2」ではあんなに嫌われキャラだったのに、室井のために奔走したり(あのときの失敗を室井がカバーしてくれたという借りがあるからなんだが)、新城なんかも「彼を切るときは自分の手で。」な~んて言っておきながら、最後は「室井さんは警察に必要な人なんだ。」なんて言ってみたり、室井の影響力恐るべし、結局みんないい人になってるじゃん、みたいなツッコミを入れたくなったぞ(笑)。

 しかし、確かに理屈を抜いた部分では楽しめたもまた事実ではあるものの、この作品における事件そのもののプロットがあまりにも粗すぎるし(ハッキリ言うとお粗末)、結局最後は無理矢理時間内に押し込みました的な結末だったという点、そしてただ単に取って付けたように刑法犯罪等の名称を連呼してるだけの弁護士連中といった点には、この作品を"サスペンス"という視点から観ると決して及第点は与えられない。それと、室井を追い詰める弁護士の灰島についても、東大出でいつもゲーム片手にピコピコやってる訴訟パラノイアって、この手のキャラとしてはあまりにも類型的なキャラクター描写にも大いに不満が残る。ここはむしろ、吹越満が演じた篠田のような弁護士が表に立つべきではなかろうか。大体にして、ここまでのし上がってきたようなやり手の弁護士だったら、あの最後の取調べシーンで逆上なんかしないし、ああやって思わずポロリと室井に取引を持ちかけたことなんかを漏らすはずもない。従来の「踊る~」シリーズのような軽いタッチの作品ならまだしも、こういうシリアスな作品であれば、ああいうオチはないんじゃないの!?室井を主役に据えて、この方向性で行くと決めたのであれば、そうした細かい点ももっと詰めていかないといかんでしょ。あと、今回の事件の発端となった死亡した巡査、確かにその行状は"真っ白"ではなかったものの、殺人事件については"白"だったわけで、その点についても最後はまったく触れられずに蔑ろにされてしまったような気がして、非常に中途半端な印象を受けてしまった。

 な~んて、理屈抜きでなら楽しめるんだけど、サスペンス好きとしては、思わず理屈をこねてしまいたくなりましたな(苦笑)。

 ところで、本編とは全然関係ないけど、今回室井のアップが多々出てくるのをよ~く見ると、ギバちゃんの頭に白いものが混じってるのが分かります。あ~、なんか年取ったのね。というか、気苦労の跡かしら(汗)。それと、こっちは本編の話だけど、大雪でせっかく飛行機が遅れたのだから、あの場でお弁当を広げて食べてもらいたかったな~(笑)。

2005/08/27 @TOHOシネマズ府中
  1. 2005/08/28(日) 17:55:15|
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霊~リョン~

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「忘れよう、悪い夢を。」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 昨夏「箪笥」を観たときに、またしてもハズしてしまい、そのレビューの中で「今後、金輪際韓国ホラーは観ないだろう。」と、あまりにも質の低い韓国ホラーとの決別宣言をしたんだけど、あっさりその禁を破っちまいました(汗)。だって、キム・ハヌルが主演なんだもん(爆)。あたしの周りでは結構キライ、苦手という声が高い彼女だけど、あたしは好きだす。今まではラブストーリーがメインだった彼女が、はたしてホラー映画でどのような演技を観せるのか、「4人の食卓」のチョン・ジヒョンのように期待ハズレに終わらないか、そういった点にも興味をそそられた。

 で、結論。これはよくできているしラストのどんでん返しも含めて面白いと思う。あ、決してキム・ハヌル主演だからってわけぢゃありませんので(汗)。

 とある時期に記憶をなくした女子大生、そんな彼女の周りで次々と起こる彼女の高校時代の同級生の変死事件。自分の失われた過去の記憶がそれを解く鍵なのではないかと事件を探るうちに徐々に取り戻される記憶、そこから浮かび上がる真実。

 記憶を失う前と失った後のジウォンのキャラクターの違い、記憶がフラッシュバックする際のジウォンの視点のはずなのにそのフラッシュバックの中で彼女を見つめるジウォンの視線、ジウォンと彼女の母親のネックレスのエピソード、爪を噛むというジウォンの癖、旅行先でジウォンが川に突き落とされたときのウンソのジウォンを見つめるあの視線など、所々に張り巡らされた伏線が、後から考えると収まるところに収まって、まさに腑に落ちる結論を導き出している言っていいだろう。その構成の上手さは、今まで散々ハズしていた韓国ホラーとは明らかに一線を画している。モチロン、ホラーというよりもサスペンス色が強かったというのも功を奏していたのかもしれないが、それでも素直に面白いと思ったし、あのラストにはゾクリとさせられる。あ、でもチラシにあるような"至極の感涙ホラー"みたいに泣けはしませんから~(笑)。

 また、ジウォンを演じるキム・ハヌルも、今までのラブストーリーで見せていたコミカルなイメージとはまた違う、抑制の効いた、失われた記憶を求めて奔走する姿を見事に演じているといっていいだろう。引き出しの多い、演技の幅の広い女優だということを実感した。今後がますます楽しみな女優だ。

2005/08/21 @新宿ジョイシネマ3
  1. 2005/08/28(日) 15:25:11|
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妖怪大戦争

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「愛と平和の大冒険ファンタジー!」
お楽しみ度 ☆☆☆★

 "妖怪大戦争"というよりも、"妖怪祭り"だな、こりゃ(笑)。よし姐にタダ券もらったので当初予定になかったけど行ってきました。妖怪大挙出演といっても、ぶっちゃけ、夏休みのお子様向けファミリー映画に分類されるんだろうな~。主演が"天才子役"の神木隆之介クンだし。実際、家族連れとか小学生のグループが結構来てたし。

 でも、"妖怪の里"鳥取でロケハンやるのは本格的だし、原作が荒俣宏、監督が三池崇史。しかもこれに水木しげる、宮部みゆき、京極夏彦(しっかり出演もしてた。これに大沢在昌まで出演してたから、"大極宮"そろい踏みでしたな)なんかがプロデュース・チーム「怪」を結成して関わっていると聞けば、お子様だけのモノにしておくのは勿体無い(笑)。
 
 まあ、ストーリー的には↑で"お子様向け"って書いたとおり、特に深いものではないんだけど、その割には栗山千明のアギや高橋真唯の川姫の太ももスリスリ(笑)なんて妙にお色気モードなんかもあったりして(笑)。とどのつまり、ストーリーがどうのというよりも、よくもまあここまで集めました的な超豪華キャストの共演を楽しむというのがこの作品の醍醐味なんだと思う。

 その豪華キャストだけど、後からキャストを確認したら、あんな人やこんな人とか、え、あの人がこの役だったの!?(だって、特殊メイクで素顔なんて分かんないんだもん)みたいな驚きもあったりして、そういう意味ではかなり楽しめた。竹中直人の油すましはほぼ素顔(笑)だし、阿部サダヲの河童はなんとなく分かったけど、近藤正臣の猩猩、遠藤憲一の大天狗、ナイナイの岡村の小豆洗い、田口浩正の一本だたらなんかは言われないと分かんないよ。あとは忌野清志郎のぬらりひょん、これもある意味強烈(笑)。声の感じでなんとなく分かったけど。素顔といえば、雨上がり決死隊の蛍原の豆腐小僧、ほとんど素顔のこれが一番インパクトあったりして(爆)。

 そして、ストーリーはどうでもいいといいつつ、あのラストのオチには腰が抜けたというか、大爆笑(謎笑)。だから、小豆なのね♪また、大人になったら妖怪は見えなくなるというとおり、大人になったタダシの目には脛こすりの姿が見えなくなるというのがチョッピリ切なかったりして。

 でもさ~、せっかく荒俣宏原作のこの手の作品なんだから、加藤はトヨエツではなくて嶋田久作に演じてもらいたかったんですけど・・・。それが残念(って、なんでやねん!)。

2005/08/20 @新宿ジョイシネマ2
  1. 2005/08/21(日) 19:25:29|
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