Once Bitten,Never Shy~観ないで死ねるか!~

劇場鑑賞作品について言いたい放題。少し毒入り。

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ランド・オブ・ザ・デッド

dead.jpg

「これが最後。これが究極の"ゾンビ"!!」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 ゾンビ映画ってほとんど観ないあたしだけど、ジョージ・A・ロメロ監督といえば、ゾンビ映画のパイオニア、ということくらいは知っている。そんなロメロ監督がゾンビ映画の最終形とも言うべき作品を撮ったときけば、これはゾンビ映画のファンでなくとも興味をそそられる。この作品を観た日は、その前に「容疑者 室井慎次」を観たのだけど、それぞれの劇場における人口密度はほぼ同じ、というか、下手するとこっちの方が高かったかも(笑)。郊外のシネコンでも集客力があるのだから、都心では大変なことになってたりして(笑)。

 ストーリーは、何故ゾンビが、なんていう前置きはなしで、いきなりゾンビが溢れ出る。もうここは細かい理屈は抜き。スクリーン一杯に溢れるゾンビたち。しかも、シネコンのデカいスクリーンなモノだから、かなりキてたね~(笑)。そこから始まるゾンビvs人間のバトル、そしてそこに挿入される金持ちが集う要塞都市のタワーの中で安穏と暮らす、街を牛耳るカウフマンvsその傭兵チョロという、人間同士の争い。そこのは持つ者と持たざる者との対比が描かれている。

 しかし、やはりこの作品の肝は人間vsゾンビの限りなき戦いだろう。人間を喰らい、ノロノロと歩き回るゾンビたち。ドンドン増殖していくものの、最初はやられっぱなしだったゾンビたちが、学習するがごとく進化を遂げて、銃の扱いを含めて物事に適応していく様は圧巻。タワーを囲む川を渡って街中へ入り込むことなどできないと思われていた彼らが、川に飛び込んで川を渡るシーンで空中から描かれる多数のゾンビの群れは、「妖怪大戦争」の妖怪120万匹に匹敵、いや、あちらはCGだった分、こっちの方がリアルでもの凄いインパクトだった(笑)。ゾンビを殺らなければこっちが殺られてしまうわけで、とにかくひたすら倒すしかない、そのエンドレスなバトルの展開に息を呑む。ある意味こうした奇を衒うことなく正統的な(?)ゾンビ映画だからこそ、デニス・ホッパーのようなベテランや、アーシア・アルジェントやジョン・レグイザモのような個性派俳優たちも参加をするのだろう。

 ↑で"限りなき戦い"と書いたけど、ラストでひとまず戦い済んで日が暮れて、街から脱出して北へ向かうライリーたちと行き場を求めて彷徨うゾンビたち。彼らがまたどこかで交わることがあるのか、また、街に残った連中とゾンビたちがまた一戦交えるのか、興味が尽きない。

2005/08/27 @TOHOシネマズ府中
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  1. 2005/08/28(日) 21:59:53|
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容疑者 室井慎次

muroi.jpg

「He's black?」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 「踊る大走査線」のスピンオフ企画第二弾は、室井管理官を主役に据えた、同じくスピンオフ企画第一弾の「交渉人 真下正義」の軽さとはガラリと雰囲気の違うシリアスな内容だ。オープニングでいきなり拘置所内の室井の姿が登場するという点からも、本家の「踊る大走査線」シリーズとはやや趣をことにしている、ある意味異色の作品と言っていいのではないだろうか。あくまでも観ていて"楽しさ"のみを求めた場合はややキツイ部分もあるのではないかと思うものの、そういった理屈云々は抜きにして、従来のお馴染みの顔ぶれや、その他の今回の作品に集まった豪華出演陣の共演を楽しむという視点に立てば、十分楽しむことはできるだろう。

 今回は室井が主役だけに、室井が刑事告訴されたことを切っ掛けにして噴出する警察組織内部(警察庁と警視庁)のパワー・ゲーム。いかにも官僚的なその組織構造なんかがクローズ・アップされているのも、警察組織の中心にいる室井だからこそ。相変わらずかなり誇張されているとはいえ、そもそもこの「踊る~」シリーズは、そういった警察のお役所体質を面白可笑しく描こうとしている側面もあるわけで、いかにも、といった感じだ。

 また、今回は今まで自らのことをほとんど語らなかった室井自身が、自らの学生時代の過去についてその心情を訥々と語る、彼の人間臭さが意外というか、新鮮だったりして、ドンドン追い込まれてドツボにハマっていく彼が苦悩する姿、彼の過去のことを触れられた途端に逆上して感情を露にする姿も含めてその内面を描き出しているいうのが非常に興味深かった。従来の正義を貫こうとするカッコよさだけでなく、そういった内面を押し出すことで、またキャラクターに深みを与えることも可能なわけで。その点では成功を収めたといっていいだろう。
 
 さらに、シリアス一辺倒ではなく、拘置所に面会に来た"スリー・アミーゴズ"の掛け合いが、この作品中唯一の笑いをもたらしてくれる。さりげなく真下と雪乃の結婚式の話題を出したり、青島の言葉を代弁したり、和久さんの名前を出したり(ここはなんか哀しかったな~)、その上でいつものノリ。ハッキリ言えばあのシーンだけが浮いているんだけど(苦笑)、それでも"緊張と緩和"というか、やっぱり彼らなくしては「踊る~」シリーズは成り立たないというのがよく分かった。

 それにしても、沖田と新城が完全に毒を抜かれたというか、沖田なんて「踊る大走査線 THE MOVIE2」ではあんなに嫌われキャラだったのに、室井のために奔走したり(あのときの失敗を室井がカバーしてくれたという借りがあるからなんだが)、新城なんかも「彼を切るときは自分の手で。」な~んて言っておきながら、最後は「室井さんは警察に必要な人なんだ。」なんて言ってみたり、室井の影響力恐るべし、結局みんないい人になってるじゃん、みたいなツッコミを入れたくなったぞ(笑)。

 しかし、確かに理屈を抜いた部分では楽しめたもまた事実ではあるものの、この作品における事件そのもののプロットがあまりにも粗すぎるし(ハッキリ言うとお粗末)、結局最後は無理矢理時間内に押し込みました的な結末だったという点、そしてただ単に取って付けたように刑法犯罪等の名称を連呼してるだけの弁護士連中といった点には、この作品を"サスペンス"という視点から観ると決して及第点は与えられない。それと、室井を追い詰める弁護士の灰島についても、東大出でいつもゲーム片手にピコピコやってる訴訟パラノイアって、この手のキャラとしてはあまりにも類型的なキャラクター描写にも大いに不満が残る。ここはむしろ、吹越満が演じた篠田のような弁護士が表に立つべきではなかろうか。大体にして、ここまでのし上がってきたようなやり手の弁護士だったら、あの最後の取調べシーンで逆上なんかしないし、ああやって思わずポロリと室井に取引を持ちかけたことなんかを漏らすはずもない。従来の「踊る~」シリーズのような軽いタッチの作品ならまだしも、こういうシリアスな作品であれば、ああいうオチはないんじゃないの!?室井を主役に据えて、この方向性で行くと決めたのであれば、そうした細かい点ももっと詰めていかないといかんでしょ。あと、今回の事件の発端となった死亡した巡査、確かにその行状は"真っ白"ではなかったものの、殺人事件については"白"だったわけで、その点についても最後はまったく触れられずに蔑ろにされてしまったような気がして、非常に中途半端な印象を受けてしまった。

 な~んて、理屈抜きでなら楽しめるんだけど、サスペンス好きとしては、思わず理屈をこねてしまいたくなりましたな(苦笑)。

 ところで、本編とは全然関係ないけど、今回室井のアップが多々出てくるのをよ~く見ると、ギバちゃんの頭に白いものが混じってるのが分かります。あ~、なんか年取ったのね。というか、気苦労の跡かしら(汗)。それと、こっちは本編の話だけど、大雪でせっかく飛行機が遅れたのだから、あの場でお弁当を広げて食べてもらいたかったな~(笑)。

2005/08/27 @TOHOシネマズ府中
  1. 2005/08/28(日) 17:55:15|
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霊~リョン~

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「忘れよう、悪い夢を。」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 昨夏「箪笥」を観たときに、またしてもハズしてしまい、そのレビューの中で「今後、金輪際韓国ホラーは観ないだろう。」と、あまりにも質の低い韓国ホラーとの決別宣言をしたんだけど、あっさりその禁を破っちまいました(汗)。だって、キム・ハヌルが主演なんだもん(爆)。あたしの周りでは結構キライ、苦手という声が高い彼女だけど、あたしは好きだす。今まではラブストーリーがメインだった彼女が、はたしてホラー映画でどのような演技を観せるのか、「4人の食卓」のチョン・ジヒョンのように期待ハズレに終わらないか、そういった点にも興味をそそられた。

 で、結論。これはよくできているしラストのどんでん返しも含めて面白いと思う。あ、決してキム・ハヌル主演だからってわけぢゃありませんので(汗)。

 とある時期に記憶をなくした女子大生、そんな彼女の周りで次々と起こる彼女の高校時代の同級生の変死事件。自分の失われた過去の記憶がそれを解く鍵なのではないかと事件を探るうちに徐々に取り戻される記憶、そこから浮かび上がる真実。

 記憶を失う前と失った後のジウォンのキャラクターの違い、記憶がフラッシュバックする際のジウォンの視点のはずなのにそのフラッシュバックの中で彼女を見つめるジウォンの視線、ジウォンと彼女の母親のネックレスのエピソード、爪を噛むというジウォンの癖、旅行先でジウォンが川に突き落とされたときのウンソのジウォンを見つめるあの視線など、所々に張り巡らされた伏線が、後から考えると収まるところに収まって、まさに腑に落ちる結論を導き出している言っていいだろう。その構成の上手さは、今まで散々ハズしていた韓国ホラーとは明らかに一線を画している。モチロン、ホラーというよりもサスペンス色が強かったというのも功を奏していたのかもしれないが、それでも素直に面白いと思ったし、あのラストにはゾクリとさせられる。あ、でもチラシにあるような"至極の感涙ホラー"みたいに泣けはしませんから~(笑)。

 また、ジウォンを演じるキム・ハヌルも、今までのラブストーリーで見せていたコミカルなイメージとはまた違う、抑制の効いた、失われた記憶を求めて奔走する姿を見事に演じているといっていいだろう。引き出しの多い、演技の幅の広い女優だということを実感した。今後がますます楽しみな女優だ。

2005/08/21 @新宿ジョイシネマ3
  1. 2005/08/28(日) 15:25:11|
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妖怪大戦争

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「愛と平和の大冒険ファンタジー!」
お楽しみ度 ☆☆☆★

 "妖怪大戦争"というよりも、"妖怪祭り"だな、こりゃ(笑)。よし姐にタダ券もらったので当初予定になかったけど行ってきました。妖怪大挙出演といっても、ぶっちゃけ、夏休みのお子様向けファミリー映画に分類されるんだろうな~。主演が"天才子役"の神木隆之介クンだし。実際、家族連れとか小学生のグループが結構来てたし。

 でも、"妖怪の里"鳥取でロケハンやるのは本格的だし、原作が荒俣宏、監督が三池崇史。しかもこれに水木しげる、宮部みゆき、京極夏彦(しっかり出演もしてた。これに大沢在昌まで出演してたから、"大極宮"そろい踏みでしたな)なんかがプロデュース・チーム「怪」を結成して関わっていると聞けば、お子様だけのモノにしておくのは勿体無い(笑)。
 
 まあ、ストーリー的には↑で"お子様向け"って書いたとおり、特に深いものではないんだけど、その割には栗山千明のアギや高橋真唯の川姫の太ももスリスリ(笑)なんて妙にお色気モードなんかもあったりして(笑)。とどのつまり、ストーリーがどうのというよりも、よくもまあここまで集めました的な超豪華キャストの共演を楽しむというのがこの作品の醍醐味なんだと思う。

 その豪華キャストだけど、後からキャストを確認したら、あんな人やこんな人とか、え、あの人がこの役だったの!?(だって、特殊メイクで素顔なんて分かんないんだもん)みたいな驚きもあったりして、そういう意味ではかなり楽しめた。竹中直人の油すましはほぼ素顔(笑)だし、阿部サダヲの河童はなんとなく分かったけど、近藤正臣の猩猩、遠藤憲一の大天狗、ナイナイの岡村の小豆洗い、田口浩正の一本だたらなんかは言われないと分かんないよ。あとは忌野清志郎のぬらりひょん、これもある意味強烈(笑)。声の感じでなんとなく分かったけど。素顔といえば、雨上がり決死隊の蛍原の豆腐小僧、ほとんど素顔のこれが一番インパクトあったりして(爆)。

 そして、ストーリーはどうでもいいといいつつ、あのラストのオチには腰が抜けたというか、大爆笑(謎笑)。だから、小豆なのね♪また、大人になったら妖怪は見えなくなるというとおり、大人になったタダシの目には脛こすりの姿が見えなくなるというのがチョッピリ切なかったりして。

 でもさ~、せっかく荒俣宏原作のこの手の作品なんだから、加藤はトヨエツではなくて嶋田久作に演じてもらいたかったんですけど・・・。それが残念(って、なんでやねん!)。

2005/08/20 @新宿ジョイシネマ2
  1. 2005/08/21(日) 19:25:29|
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リンダ リンダ リンダ

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「女子高生がブルーハーツ。ボーカルは韓国からの留学生!?」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 ―「ソンさん、バンドやんない?」「はい。」―
 このかなりテキトーというか、いい加減なやり取りでもうOKって感じ(笑)。高校生活最後の文化祭で、ギターが指を骨折、ヴォーカルは脱退、空中分解寸前のバンドで、ほんの偶然デッキに入れたテープから流れる流れるブルーハーツの"リンダ リンダ"。ここから始まる3日間の彼女たちの物語。

 ここで描かれるのはバンド青春映画。現役のロック・ファン、昔のロック・ファン、バンドを組んでいる人も昔組んでいた人も、バンドを組んでいなくても音楽をやっている人もやっていた人も、それぞれの現在と過去に思いを馳せ、思わず胸キュン(死語)になりそうな清々しい物語。だけど、ガンガン猛練習して、とかの"熱血映画"ではないし、青春映画とはいえ、妙に青臭い"青春"というのともちょっと違う。

 だけれども、日常のひとコマひとコマを絶妙に切り取り提示し、その上でメインとなる4人のキャラクター描写が非常にリアルな、山下敦弘監督のその手腕が非常にお見事だ。部室での最初の音合わせに思わず漏れる「ヒドイ・・・。」のセリフ(笑)。大きな音を出せない真夜中の部室での意味のない(笑)コソコソとした練習、真夜中の丘の上での何てことのない会話、ベースの望の家での中学の卒業アルバムを見ながらの会話、響子が想いを寄せる一也とのぎこちないやり取り、恵と元カレ、トモキ、恵と元Vo.凛子の関係など、「あ~、なんかあるある!」と思わずにはいられない。すごく"普通"なんだけど、その分心の中にス~っと入り込んでくるというか。

 その一方で、韓国からの留学生、ソンの、言葉の壁なんかもあってひとりでいることの多かった彼女(唯一の小学生の友だちとマンガを読みながら過ごすというのがまた、ね・・・。)が、バンドをやることによってその距離感を縮めていく様も微笑ましい。また、本番前夜の誰もいない体育館でMCの真似事をしながらプレイしている様子を頭の中に思い浮かべているに違いない彼女の姿が何ともたまらなく愛おしい。もっとも、その割には、よく分からない言葉にもテキトーに相槌を打つ、そのバイタリティーというか、いい意味でのいい加減さが可笑しいんだけど(笑)。ボーカル練習のためのカラオケBOXでの店員とのやり取りなんかサイコーだね(笑)。ソンを演じたペ・ドゥナ、ちょっと高校生約にはキツくないか?(笑)って思ってたんだけど、物語が進むにつれ、そんなことはどうでもいいというか、段々違和感なく思えてきたのがスゴイというか、なんというか。

 こうしたキャラクター描写もさることながら、彼女たちの演奏シーンもなかなか堂に入っている。クライマックスでの演奏シーンに、思わず笑みがこぼれてしまう。その一方で、熱狂する観客と対照的な土砂降りの雨の中映し出される誰もいない校舎、プールなどの風景に、祭りの後の寂しさというか、「ああ~、この瞬間は一瞬のこと、決して永遠ではないんだよな~。」という、何やら切ない思いもこみ上げてきたりする。こうしたユーモアと切なさの匙加減が絶妙な、青春映画の傑作とも言うべき愛すべき作品だ。こうした作品を作らせてしまう、ブルーハーツの楽曲の持つ魅力、そしてパワーに頭が下がる思いだ(映画評で松本隆の言う「ブルーハーツに嫉妬した。」という言葉に思わず頷いてしまった)。

 ちなみに、萌を演じた湯川潮音、恵たちがスタジオで寝過ごして会場入りするまでの繋ぎで聴かせた歌声がなんとも素晴らしい玄人はだしの澄んだ歌声だと思ったら(はっぴいえんどの"風来坊"のカバーが出色)、彼女プロのシンガーなんですな。しかも東京少年少女合唱隊で長年ソプラノをやってたとか。いや~、またいいミュージシャンに出会えたかも。

 それと、キャスティングという点では、ブルーハーツの甲本ヒロトの実弟甲本雅裕をキャスティングしちゃうセンスにも思わずニヤリとしたのでした。

 しかし、そういったいいことずくめの作品であるにもかかわらず、上映途中で映写機トラブルにより一度上映が中断されてしまい、興を削がれてしまったのが非常に残念だ。それがなければもっともっと作品世界に浸ることができたかもしれないのに・・・。上映終了後、文句のひとつでもいってやろうと思ったけど、お詫びにと、その回を鑑賞した全員に招待券をくれたので、機嫌直りましたとさ。なんとも現金な奴よの~(笑)。

2005/08/13 @シネセゾン渋谷
  1. 2005/08/14(日) 22:16:57|
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メタリカ:真実の瞬間

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「ライヴより熱い!感動のヒューマン・ドキュメンタリー!!」
お楽しみ度 ☆☆☆☆★

 現在のロック・シーンにおいて、"ロック・ファン"を自称する者で、その楽曲は聴いたことがなくとも、METALLICAの名前を知らない者はいないだろうと思えるほど、"ロック・モンスター"と化してしまった彼ら。まさか、彼らのデビュー当時にここまでの存在となると予測した人はいないだろうな~。ま、そういう私自身も、彼らのデビュー当時は「なんだこりゃ!?」と思ってた口だし、そもそもが自分の嗜好と異なる音楽性だったから、少しずつ人気を博していっても、割と傍観者的な立場で見ていたような気がする。結局傑作アルバム「MASTER OF PUPPETS」の凄さを分かったのだって、90年代に入ってからだったしね。その割には、凄みを分かった途端に1st、2ndアルバムを聴いて、1991年のカウントダウンライヴでは一心不乱に「die~!die~!」って叫んでたりするのだけど(爆)。

 そんな彼らが「RELOAD」に続くニューアルバム「St.ANGER」のレコーディング風景をドキュメンタリー・フィルムにしようと撮影開始したものの、これがもう彼らの意図した方向とは大幅にズレてしまった生身の人間臭い、バンドの内幕モノのドキュメンタリー・フィルムになったというのがこの作品。確かに「St.ANGER」発表時のインタビュー記事でもレコーディング過程でバンドの状況がかなり危機的状況だったということがメンバーの口から語られていたような気がするが、まさかここまで生々しいものだったとはね~。モチロン、我々観客側は、無事に「St.ANGER」が発表されたこと、そしてそれが「LOAD」、「RELOAD」に不満だったファンからも大いに好意的に迎えられて成功を収めて、METALLICAは今でも健在、ということを知っているのだから、ハッピーエンドを迎えるというその結末を知っているわけで、そうすると、結構野次馬根性丸出しでこの作品を観ることができるのかもしれない。しかも、あたしの場合は、決して彼らの熱心なファンじゃないしね(爆)。

 ここでは、現在のメンバーだけでなく、過去のメンバーたちのコメントも挿入される。セラピストを同席させての撮影に、「こんなビッグなバンドにセラピストなんて、信じられない!」ってバンドを飛び出すジェイソン・ニューステッド。彼の気持ちも分からなくはないが、この胡散臭い(笑)セラピストのフィルがいたがためにバンド・メンバーの心情が吐露され、葛藤が明らかにされ、それが緊張を生み、ぶつかり合い、その一方で相互理解に向かうという側面もあったような気がする(とはいえ、プロデューサーのボブ・ロックの「ご高説はもっともだが、鼻につく!」という言葉は小気味いい)。

 その一方で、ジェームズ・ヘットフィールドは途中でアルコールのリハビリ施設に入っちゃって離脱しちゃうし、戻ってきても当面は12時から4時までのパートタイムね、っていうのにまた彼自身イライラを募らせたり、いつもは一歩引いた形でバンドの潤滑油的な役割を果たしているカーク・ハメットなんかも、ラーズ・ウルリッヒの「ギター・ソロなんて要らない。」発言には珍しく語気を荒げてキレ気味だったり、ラーズがジェームズの鼻先で「Fuck you!」って叫んでみたり、ホント、結末は分かっているとはいえ、なんとも生々しく、あ~、ビッグになったバンドを上手くハンドルしていくのって難しいんだよな~と思わず嘆息。しかし、彼らの本音がバシバシ繰り出されるところに人間ドラマとしての面白さがある。

 そんな中で、ラーズとデイヴ・ムステインの会見シーンには、なんとも胸が突かれる思いも。今まで強気の態度を売りにしていると思っていたムステインの口から、まさかあんなセリフが出てくるとは思いもしなかった。彼も彼なりに思うところがあるのね(はたして、ムステインは、このシーンが公開されることをよしとしたのだろうか?)。

 そして、そんなバンド内での緊張関係が続く中で、ジェイソンの後任としてメンバーとなったロバート・トゥルージロの、後任となることが決定したときの満面の笑みに救われる気もする。

 こうして、紆余曲折を経て完成した「St.ANGER」、そもそもこの作品のレコーディング風景のドキュメンタリーだったはずなので、当然の如く局所に挿入されるこのアルバムの楽曲たち。このような経過を経て完成したアルバムということにスポットを当てると、映画鑑賞後このアルバムを聴きたい気にさせられるのもまた事実。でも、よく考えたらあたしこのアルバム持ってないや・・・(汗爆)。買いに行かなきゃ。いずれにしても、2時間20分を長いと思わせずに一気に駆け抜けるテンションとパワー。いやはや、参りました。

2005/08/12 @シネクイント
  1. 2005/08/14(日) 19:22:18|
  2. movies(ま)
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mista-bone

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