Once Bitten,Never Shy~観ないで死ねるか!~

劇場鑑賞作品について言いたい放題。少し毒入り。

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ビヨンド the シー

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「伝説のショーの幕が上がる。」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 敬愛するケヴィン・スペイシーが制作・監督・脚本・主演を務め、構想から完成に漕ぎ着けるまでに10年の歳月を要したというこの作品。リューマチ熱の影響で心臓を患い、15歳までしか生きられないと診断されたものの、音楽との出会いによって道が開け、若くしてアメリカのショービジネスの世界で成功し、トップスターの座にのぼりつめたものの、37歳という若さで早世した"伝説のエンターテイナー"といわれるボビー・ダーリンの短い駆け足のような人生を、ケヴィン・スペイシーが渾身の演技と見事な歌と踊りで魅了してくれる。まさにケヴィン・スペイシーの独壇場、いい意味での"俺様映画"だ(笑)。

 まず、あたしはボビー・ダーリンについてはまったくといっていいほど知らない。もしかしたら彼の歌う楽曲を何かの折に耳にしたことはあるのかもしれない。だけど、仮にそうだとしても、積極的に云々という類のものではないだろう。だから、ボビーに対する思い入れといったものはまったくないし、ここに描かれている彼の人生が、多少の脚色も交えて描かれていたとしても(この辺は、自身の伝記映画を撮影するボビーと、少年時代のボビーとして登場する少年が上手い具合に釈明しているといってもいい)、特段それをあげつらってどうこう言うつもりもない。また、ボビー自身の顔も知らなかったので、ケヴィン演じるボビーが本人と似てるのかどうか、ということについても何も語ることはできないし、語るつもりも毛頭ない(もっとも、あの自虐的(笑)ともいえなくはない"ヅラネタ"は、ボビー自身も"ヅラ"だったのかな~などと、思わずにはいられないんですけど(笑)あそこになんともいえない哀愁が漂ってたりして(笑))。

 この作品において最も重要なポイントは、完成までに10年という歳月を要したケヴィン・スペイシー自身の、ボビー・ダーリンに対する思い入れをこちら側が汲み取ることができるかどうか、ということと、何年もトレーニングを積んで、吹き替えなしで歌をこなしたというケヴィンの歌唱、この2点に絞られるといっても過言ではないだろう。

 そういう意味では、まさに完璧な作品。ここにはケヴィン・スペイシーという一流の俳優の、一流のエンターテイナー、ボビー・ダーリンに対する愛情とリスペクトが満ち溢れているし、ケヴィン自身の歌唱も、これまたお見事!としか言いようがないほど堂に入っている。劇中で歌われるボビー・ダーリンの数々のナンバーに、こちらもスイングしてしまうほどの説得力がある。オマケに、ケヴィンのダンスも観られて言うことなし。彼の歌とダンスを堪能するだけでも観る価値は十分にある作品だ。ケヴィン自身も一級のエンターテイナーだと思うよ。あたし自身も音楽との出会いによってかなり救われた部分があるので、やっぱり音楽の持つ効用というのは多大なものがあると、ここでも実感。

 モチロン、ドラマ部分にしても、少年時代のボビーと今のボビーが対話しながら進行していく部分などはファンタジックな感もするが、エンターテイナーとしての成功の階段を駆け上がっていき、この世の春を満喫する光の側面と、やがて時代遅れになり、いつしか人々から忘れ去られた存在になり、身も心もボロボロになる影の部分。だけど、そんな彼を支えてくれた元妻サンドラの「観客は見た目で聴く。」の言葉に一念発起して蝋燭の最後の灯火を燃やそうとばかりにエンターテインメントのステージにカムバックするその姿のコントラストが絶妙だし、彼の出生にまつわる秘密が明らかになりショックを受けるも、最後にはそれを受け容れてステージから語るその姿に胸が熱くなったのもまた事実だ。

 こうやって、長い歳月をかけた努力の結晶として、自分の大好きなアーティストについての作品を思い入れたっぷりに撮ることができたケヴィン・スペイシーは幸せだと思うし、そんな彼の心意気にも拍手。

 追記 ボビー・ダーリンの元妻サンドラ・ディーが、この作品が日本で公開される直前に腎臓病による合併症で亡くなっていたということを鑑賞後に知りました。享年62歳。心より彼女のご冥福をお祈りします。

2005/03/05 @シネリーブル池袋
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  1. 2005/07/16(土) 21:06:50|
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