Once Bitten,Never Shy~観ないで死ねるか!~

劇場鑑賞作品について言いたい放題。少し毒入り。

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サイドウェイ

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「カリフォルニア、ワインロード。人生が熟成していく贅沢な寄り道・・・」
お楽しみ度 ☆☆☆☆

 2004年度のアカデミー賞で脚色賞を受賞したこの作品、巷では"ワイン云々"という宣伝のされ方をしていることもあり、ワインの薀蓄映画か?ワイン通でなければ楽しめなかったりするのか?などと、要らぬ心配をして鑑賞に二の足を踏んでいる人もいるかもしれない。しかし、そんな心配はまったく無用で、ワインどころかアルコールをまったく飲らないあたしですら十二分に楽しめた、ほろ苦さとコミカルさとが同居する、大人のドラマに仕上がっていると思う。確かにワインをキャラクターたちの人生になぞらえて語られるシーンはあるものの、それはあくまでもストーリー進行上の"小道具"に過ぎないと思うし、ハッキリ言ってワインの薀蓄など、あたしは聴き飛ばしてました(爆)。

 物語は、離婚の痛手から未だに立ち直れない小説家"志望"の英語教師マイルスと、彼の親友で落ち目の俳優、そして結婚を一週間後に控えたジャックとが、ジャックの独身最後の旅行とばかりにカリフォルニアのワイナリーへの旅に出て、その旅の過程で自分を見つめ直すというもの。一言で言うと中年男ふたりのロードムービーという、非常にシンプルで地味な雰囲気もあるが、これがまた味わい深いんだな。この雰囲気は若者の旅では絶対に出せないと思うぞ。

 それにしてもポール・ジアマッティ演じるマイルスの情けないダメ男キャラは群を抜く。ルックスも今イチ、仕事も今イチ、オマケに旅の途中で立ち寄った実家の母親のヘソクリをくすねてみたり、小説家志望として出版社に原稿を持ち込むも、その夢は叶えられそうにない。それ故完全に自信を失い、当然そんな自分のことが大嫌いでウダウダし、元妻には未練たっぷり。でも、ことワインの話になると止まらないという、「なんかこういう奴っているかも。」と思わずにはいられない。そんな彼と対照的なジャックとの旅の中でもそういったモヤモヤした気持ちを抱えたままだから、ジャックのペースに巻き込まれ、思わず癇癪を起こして何かにつけいい加減で楽天的なジャックと衝突するのは必然。

 だけど、昔からの知り合いのマヤ(彼女を演じるヴァージニア・マドセンって、マイケル・マドセンの妹だったのね!知らなかった~)と再会し、当然ワイン談義に花が咲くというのもあるのだけれど(レストランで、マイルス、ジャック、マヤ、そしてステファニーの4人が食事をしながらワイワイと語り合うシーンが大好き)、彼女と過ごす日々の中で自身を見つめ直し、振り返り、諸々のものと折り合いをつけ、少しは自信を取り戻せるかな~と思ったら、そこにも紆余曲折が入り込んだりして、「人生って、やっぱりそう上手くはいかないんだよな~。」と、マイルスが大事に取っておいたワインをファミレスかなんかで開けてしまってヤケ酒をあおるシーンになんともいえないほろ苦さを覚えたりして。だけど、そこは大人のふたりですから、マイルスがマヤに渡しておいた彼の小説に対する、彼女が留守電に残したメッセージに、なんだか温かいものを感じたりもする。そんなマイルスがひとつの決心をして迎えるラストシーンのあのカットは、ささやかな未来へと続く希望の光が感じられ、とても印象深いものとなっている。モチロン、エンディングに至るまでのストーリー展開、キャラクターの人物描写、感情表現などが優れていなければ、取ってつけたようなラストになってしまうわけで、そうした意味からも、確かに地味かもしれないけれど、全体的に落ち着いたトーンの中で繰り広げられる人間ドラマにジワジワと胸に染み込む味わい深さというものが存在しているが故のあのラストなんだろうな~。あのようなエンディングを迎えるならば、タイトルどおり、真っ直ぐ走るばかりではない、こうした人生の"寄り道"も決してムダではないということか。

 ちなみに、"コミカルさ"という点では、ジャックがレストランのウェイトレスの家でお楽しみのところを彼女の旦那が帰宅して、全裸でモーテルに逃げ帰ってくる件や、彼に頼み込まれてウェイトレスの家にジャックの財布を取り戻すために侵入するマイルス、それを発見した旦那がこれまた全裸で追いかけてくるシーン、ジャックが結婚を一週間後に控えているということを隠してステファニーと付き合っていたことがバレて、彼女にボコボコにされたことを隠すために自動車事故を装って車を思い切りぶつけようとするシーンなどが印象的。それと、そのシーンでのサンドラ・オー演じるステファニーのキレ具合もサイコーだ。って、ここは笑うところではないのか?(笑)

2005/03/19 @@VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ
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  1. 2005/07/16(土) 21:10:01|
  2. movies(さ)
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